俺と雛鳥と無限の虫(記録)
俺と、野鳥と、なんか小さき虫と、管理会社とのヨツドモエの戦いの記録
とりあえず箇条書き。解決したらきれいに書きたい
含まれるもの
・虫
・鳥の死
・段取りが悪くオドオドしてる弱虫の俺
2023年初夏
キッチン換気扇の室外吹き出し口に小鳥が巣を作り始める。
換気扇を作動させると枝が外廊下に散らばりまくるため管理会社に相談。まだ卵もなかったため、巣の撤去をしてもらう運びに。(鳥の巣の中にたまごやひながいると、法律的に撤去しちゃだめらしい。やさしい世界だ)
屋根がついているけど壁の穴がまるみえなタイプの吹き出し口だったので、防鳥ネットなどの設置をお願いしてみるが無理らしい。ガチ? なんで? 自費でやれってことなんか? 代わりに担当者さんが養生テープ?で吹き出し口に格子状の簡易ネットを作ってくれた。
だいぶみためが「つくってあそぼ」って感じだけど、ぬくもりがあるからええか。ちなみにこの担当者さん、カラの巣をみながら「おそらく、ムクドリですねぇ!」と言っていた。鳥博士じゃん。
2024年6月初旬
コロナ感染してのたうちまわっていると換気扇からバタバタ音がし始める。
去年のことを思い出して、今年も鳥が!!となるが、コロナかかってる時に現地視察来てもらってもどうしようもないしシンプルに疲れ果てていたので管理会社に連絡できずにいた。
↓
完治後 吹き出し口を外から確認すると、鳥博士わくわくさん謹製の養生テープの上半分だけがきれいに剥がされ、下半分をポケットがわりにしてがっつり巣が作られている。
管理会社に連絡。卵がすでに生まれていて巣の撤去はできず巣立ちを待つことになった。
このあたりから近所で青い小鳥をよくみるようになり、ついにはそいつが吹き出し口に吸い込まれていくのもみた。調べたらイソヒヨドリというらしい。ムクドリじゃねえじゃんテメェ!!!
6月中旬
ひなが生まれる。
微笑ましい気持ちになるが早朝から爆レスするひなたちに毎朝起こされる。ディズニープリンセスのごとき小鳥の囀りによる目覚めを期待していたが、ダクトを通って室内に反響するひなの声すごい。
半分ノイローゼになるが、吹き出し口の近くを通るとぴよぴよ言うので愛着がわいてくる。
よくインコ飼い人がたまねぎやテフロンがインコに有害だからキッチンには入れないというようなツイートをしているのをみたことがあるなと思い、料理を控え、換気扇も動かさないことにした。
6月下旬
朝出かけようと玄関ドアを開けるとひなが1匹落ちていてピャピョと鳴きながらウゴウゴしている。近くの鉄柵に親鳥がとまってひなの様子を窺っていたため、放っておく。
ここでまたTwitterでみたひなには触らない、拾わないという知識が生きてくる。大切なことと有害なことと最悪なことはすべてTwitterが教えてくれた。
帰宅すると、外廊下にひなが3羽落ちて硬くなっていた。呆然としながら近づくと1羽はまだ息をしていることに気がつく。
家から持ってきた空き箱に、タオルを敷いて3羽を入れ、雨風のあたらないところに避けておいた。
生きているひなの体の下にはタオルをまいたカイロをあてたが、これがいいことなのか悪いことなのかもわからない。ゴム手袋ごしにふれた体は冷え切っているがかすかに呼吸をしていて、体長1mmないくらいの小さな黒っぽい虫が無数にたかっていた。
次の日の朝、そのひなも死んでいた。
管理会社に処分を依頼。
↓
ひなにたかっていたのと同じと思われる虫がキッチンにたくさんいる(ほとんどは死んでいる?)のを確認。キッチン以外の室内にはあまり見当たらない。巣のことも含め、管理会社に室内の相談。
管理会社が室内調査に来る。
・いまは虫がわきやすい時期だから、巣からと断定はできない。
・ていうかそもそもこれ虫ですか?→ほとんど死んでいて動かないためたしかにでかめの砂くらいの感じに見えるが窓も開けてないのにそんなに砂が降ってきてたらそれはそれで問題だろとわくわくさんをドつき回したくなる
・(鳥にわいていたダニかなにかではないかときくと)わからないけどダニじゃないと思う→じゃあなんの虫?→さぁ?笑 だったため、ストロー頭にブッ刺してアンテナにすっぞと喉まで出かかる
・ひながまだ数羽巣に残っているため、巣立ち待ちで巣の撤去はするが消毒や殺菌などはせず撤去のみ
・防鳥ネットは設置を検討する
との解答をもらう。たしかに虫が発生しているのは室内のことだし管理会社の領分ではないか……私が求めすぎているか……とメソメソし始める
キッチンのありとあらゆるものを使うのが怖い。
そして下手にバルサンやら殺虫剤を使ってしまうとひなが死んでしまいそうで怖くて手がつけられない。
↓
害獣害虫駆除業者に相談
・繁忙期につき、対応は7月中旬になる。巣からわいている虫ならそのころにはもういなくなっているはず
・とにかく巣の即撤去が優先。管理会社が撤去するならまずは安心
・撤去してしまえばあとはいるダニを掃除すればいう。それだけだったらハウスクリーニング業者でも問題はないと思う
とのことで、
↓
管理会社から巣の撤去を行ったとの連絡を受け、ハウスクリーニング業者にキッチンと内部からできる範囲の換気扇の清掃依頼
・レンジフードに貼っていた換気扇フィルターの粘着シール部分に例の虫がたくさんいた
(ちなみにこのフィルターはコロナが良くなり始め、家の掃除をちまちまやっていたときに張り替えをしたので、張り替えて数週しか経っていない)
・換気扇のシロッコファンの清掃は問題なく終了
・ただ内部からさわれないダクト内に草や巣材と思われるものが詰まって、ファンの方に流れてきていた。これは中からではどうにもできない
(引っ張って取れる範囲は取ってくれた)
・巣の撤去時にダクトの中の巣材までは掃除していない模様
との報告を受ける。
ちなみにキッチンはピカピカになったが夜になったらまた虫が集められる程度には落ちていた。
↓
とりあえずもうひなもいないのでバルサンを換気扇の真下で炊いて燻すことを計画。
同時に換気扇ダクトの清掃をしてくれる業者に実態調査を依頼。
↑イマココ!
84円以上の恋のお持ち込みはご遠慮いただいております
問一、推しへのファンレターが重量超過で差し戻された場合に失われた恋心は何グラムか(配点:5京点)
解、うっせ〜〜〜〜〜〜しゃらくせ〜〜〜〜〜
* * *
みなさま、夏の厳しい暑さが脳と心を蝕んでいますか。とにもかくにもそれなりに生きていきましょうね。
本題。推しはいますか? あなたの推しへの愛情表現にはどのようなものがありますか? 推しにファンレターは書きますか? 自由にお答えください(推しの話聴くのすきなのでもしよければ匿名でも結構なので聞かせてくださいね↓)
https://privatter.net/m/kujiramaku_ll
私は某エンターテイナーの推しに対して、結構キマった感情を持っているいわゆるガチ恋なので、しっかりとした狂いのもと推しを「運命くん」と呼んでいます(私の「運命」であってほしいので)(は?)
運命くんのことがすきでたまらないので、運命くんが「私の運命ではなかった」ことに気付く日が来ることが心底恐怖で、運命くんの祝福のその日が私の死刑執行の日である事実を受け入れるために、私の「リアコ」人格の遺書をはてブロの下書きにしたためたりしています。遺書の内容はこんな感じ。
何かにつけて内容を確認してアップデートしています、終活と同じ。
この記事を書いている真っ最中に、東海オンエアのてつやさんが峯岸みなみさんとの素敵な結婚の発表をなさっていて祝福の気持ちと、アタシもこうなりてえ!!!!の羨望の気持ちで涙が出てきました。末長くおしあわせに。御両人はガチ恋オタクの希望です。
そんな私ですが、ファンレターをよく書きます。ファンレターは素敵な文化です。まずなによりコスパがいい。オタク側のコスパも、推し側のコスパもいい。オタクからすれば自分の全身全霊から溢れる殴りかかるような愛情を文章にして送れる元手がかからない貢物であり、推し側は嵩張らないし扱いに最も困らないプレゼントだからです。
現場があればプレゼントに添えて贈ることも出来るし、現場がなくても84円切手を貼ってさっと届く利便性の高く文字通りメッセージ性の強い愛情。
そして、凝ろうと思えばいくらでも凝れるのもいいところです。
使う便箋や封筒は? シックなもの? シンプルなもの? それともキュートなもの? いつも決まったお気に入りを使うのか、お店でみつけた素敵な季節ものを使うのか。はたまたいま携わっている作品にちなんだ色柄のものにするのか。
ペンはどうする? 読みやすいボールペン? たくさん書くなら万年筆? かわいいサインペン? インクの色はやっぱり黒? たまには奇抜な色? 便箋の色に合わせてみる?
封筒のフラップに貼るものはなににする? お洒落なマスキングテープ、こだわってシーリングスタンプ、お気に入りのフレークシール……
楽しい!!!!!!!! この推しのことを考えて準備をしているときがいちばん楽しい。さあ準備は万端! あとは書くだけ!!
いやこれがいちばんしんどいんよ。
私は自分のことをキモい害悪オタクであるとは思っていますが、運命くんにとってより良いファンでありたいという気持ちも強いので、まともに思ってること書いて文豪の後年まで残ってしまった黒歴史みたいな手紙になってしまうのを避けるため、自分の感情の上澄みだけを言語化している。
例)
・運命くんの瞳がいちばん綺麗に輝くのはカーテンコールの時だと思うから、いつだって何にも遮られない最前でそれをずっと観ていたいし、あわよくばその瞳に私だけを映してほしいのに、私なんかが映ったら運命くんの瞳に光が差さないのがつらい。いつだって運命くんを照らすいちばん強い照明になりたいのに。次の舞台までの間に私が特別になれるならなんだって差し出せるのにな
→先日の舞台でのご活躍、大変素晴らしいものでした。特にクライマックスの畳み掛ける長台詞は圧巻で、カーテンコールまで駆け抜けたのちの運命くんの晴れやかなお顔が印象的で、舞台に近いお席で堪能できて嬉しかったです。また今回のような熱演を観られること楽しみにしています!
こうです。
私の感情をそのまま書いた劇薬みたいな愛情を推しに経口摂取させたいなと思うが、それはもはや致死の毒なのでそこから普通に5回くらい手直しをして、希釈に希釈を重ねたファンレターを出しています。いや呪詛よこんなんは。
特級仮想怨霊・害悪リア恋が爆誕する日も近いよな。五条悟、無感情に祓ってくれ〜……乙骨だと純愛認定してくれそうで逆に申し訳ないな……
こんな感情は真似しなくてもいいけど、直近のお仕事の感想とか、自身の近況とかなんでも書いて送ってみたらいいと思う! 敷居は案外低いですよ、だって読むかどうかなんて解らないし、届いてから何ヶ月もあとに読むのかもしれないし! 読まれるかどうかは博打だと思って、傷つけるようなこと以外はなんでも書いてとりあえず送ってみるのがいいと思います。
みんな書こうぜ! ファンレター!
ついでになんですが、「ガチ恋」に関する内容で私がとても心に残っているYouTubeライブがあるので共有させていただきます。
にじさんじ所属のバーチャルライバー 卯月コウさん(https://mobile.twitter.com/udukikohh)の2019年2月14日の配信です。私が心を打たれたのは36分あたりからです。
私含め何某かのエンターテイナーのガチ恋こじらせ害悪オタクは、届いているかもわからないファンレターという名のいしつぶてを推しにめちゃめちゃに投げつけているわけですが、画面の向こうなのか舞台の上なのかキャラクターのその先なのかは別として、届いているかもわからない石を投げ続けて、たまにその石の特徴を捉えたような推しの発言を切り取って「私信きた!」なんて騒ぐわけなんですよね。
でも卯月コウくんは違うんですよ。めちゃめちゃに投げつけられた石を拾い上げるしじっくり読んでくれるし、しかもそのただの石を宝石だって言って承認してくれるんです。コンテンツとして自分の糧とすることによって、石を投げ続けることを許容してくれる。すごいお人だ。
願わくば、私が拗らせている彼も、拾い上げて見せてくれずとも良いから、私や私以外のファンの投げた石を宝石だと思う人であってほしいです。そして私の投げた石が彼を傷つけることがないことを願いたい。
私は卯月コウさんのことふんわりとしか存じ上げないけど、すごい人だな……と思ってチャンネル登録しました。ますますのご活躍を祈っています。
さて、前置きが長いのはオタクの特徴。
そんなこんなで何かにつけてファンレターを送っている私です。コロナ禍になり地方在住のため思うように現場に行けないことも募り、前より積極的にグッズを購入したり、ファンレターを送ったりしています。
これだけ書いていてあれですが、ファンレターというのは同人と同じで、「正気じゃ書けない」です。狂えるだけ狂ったもん勝ち、青春なら。ギリシア神話のマイナデスよろしく踊り狂って精神を削り出した果ての産物がそれなので、ファンレターを書くのにはものすごい体力が要ります。
今回も睡眠時間と体力を犠牲に、血反吐の出そうな高カロリー感情を濾過器にかけて仕立てた文章。お気に入りの紫がかったインクをおにゅーの万年筆に詰めて、便箋はインクのノリがいいいつもの綺麗な花柄……誤字脱字がないことを3回確認して封筒におさめたら、自作したシーリングスタンプ風のシールで封をする。このシールは運命くんのイメージカラーと私の好きな色のマーブル模様で、シーリングの柄は封筒とあわせた自信作! きれいな模様の84円切手を貼って……
運命くんのもとへ届け! こじらせオタクの強感情!!!
重量級の恋心は84円じゃ足りなくて次の日返送されてきました。
みんな、料金の確認はちゃんとしような。ご家庭でも過信せずにスケールを使いましょう。
追記
そのあと、別に運命くんから直接手紙を突き返されたわけでもないし、単純に私だけの問題なのに、なぜだか運命くんに拒絶されたかのような絶望感で目の前が真っ暗になりました。
封筒がもう使えないから仕方ない中身だけ取り出して、新しい封筒に入れて送り直そうと封を切ったら、運命くんのイメージカラーと、私の好きな色とが真っ二つに裂けるようにシールが破れたので、この示唆的な状況に私の中のたぶんかなり重要な神経がはち切れ、その場で手紙ごと燃やしてその火で煙草吸って終わりにしました。まとわりつくような火に髪が煽られてちょっと燃えたけどまあそんなのはいいのよね。
84円に収まらない感情なんて推しの負担になりますからね。
完
(84円を超えた感情に関しては、短歌にしたりしてます。壁打ちアカウントですが、貼っておきます。死ぬまでに一万首読んでやるからな)
コロナホテル療養おぼえがき
流行病にかかりました。
これだけ流行っているのだからいつかかかるだろうなとは思っていたが、実際かかると案外精神的なショックが大きい。
ちょっとした違和感から始まって、普通の体調不良とは明らかに違う症状が出てからの冷や汗がとまらないあの時間は2度と経験したくない。
誰かのためになるかもわからないし、いつかの私のためにホテル療養なんかのおぼえがきを少しまとめておきます。
ちなみにワクチン接種後のおぼえがき↓
もくじ
※注意書き※
必需品的なものはたぶんいろんな人がまとめてくれていると思うので、オプション的なものだけのご紹介!
まず、第一に、自治体や対応ホテルによって揃えてくれているアメニティの類はかなりバラつきがあるということ。入居予定のホテルに用意されているアメニティや注意事項は各自治体ホームページなどにまとめられていると思うので、事前にそれを見つつ自分にあった支度を考えるべき。
次に、私はこのパターンだったが、保健所との話し合いの末ホテル療養が決まったのは検査日の夕方で「今日中の入居を希望ならあと3時間以内に来て。無理そうなら明日からで」ということもありえるのであまり悠長に準備をする時間はないこともある。私はもう2時間程度で身支度を済ませなきゃだし、罹患した状態でコンビニに行くのも気が引けたので、ウーバーイーツなんかを利用して必要そうなもの(嗜好品的な食料とか、のど飴とか)を用意した。
ありがとう文明、ありがとうウーバーのお兄さんお姉さんたち。
あとは自分の潔癖具合やズボラさとの兼ね合いになる。私はめちゃくちゃズボラだし、数日間のホテル缶詰生活やひきこもり歴のある人間なので、入居予定ホテルのアメニティを検討した上で「これ最悪下着だけもってけばどうにかなるな」となり、10日間の療養に対して2泊が限界くらいのボディバッグだけで挑んでいる。
ここらへんは本当に人によると思う。
いかに文化的な生活を捨てても快適に過ごす自信があるかみたいな賭けでした。
では本題。
* * *
ホテル療養持って行ったほうがいいもの
・アクスタ
絶対に持っていけ。嘘じゃない、絶対に持っていけ。人類が何千年も「偶像崇拝」をしてきた意味がわかる。
ぬいちゃんでもいいが、衛生上の問題が不安だったので、ウェットティッシュで拭いたり洗剤つけて丸洗いが出来るアクスタが優勝。熱に浮かされてスマホの画面みるのがきつくてもサイドテーブルに美しき推しちゃんがいると「おおおお俺がんばるネッ!!」となる。
・香水(スプレータイプ)
推し香水でも、使いきれず眠っていた香水でもいいから、なにかリフレッシュできるものを。私は使い切る前提でいただきもののミニ香水を持って行った。
これは地方遠征型オタクのホテルライフハックですが、ホテルの加湿には浴槽にぬるま湯をいっぱい溜めて浴室のドアを開け放っておく(熱いお湯だと浴室外の火災感知器とかに湯気がかかったりする危険があるので水〜ぬるま湯でやろう)のがいちばん効く。その溜めた水に香水を数プッシュスプレーしておくと、水蒸気にのって香りがお部屋にふんわり広がるし、香りが部屋に付きづらい。リネンやカーペットなんかに直接リネンスプレーや香水なんかが当たると匂いが取れにくくて、ホテルの人が困ってしまうのでこれがおすすめ。
あと嗅覚障害の確認用にも使える。
・醤油とかマヨネーズとか「これがあれば食える」みたいな調味料
中抜きされてたら解らないが、ホテルで提供される食事は、どんな状態であっても「一口はなにか食べられるものを」という配慮のもとか量がかなり多い。熱や吐き気があっても絶対一口はなにか食べられそうなものはある。ただそれが添えられていたレタスとか、マッシュポテトだけとかそういう可能性があるので、そういう胃への負担や柔らかさの観点から「食べられそう」なものが、好みの味じゃなかったときにヴァーーーー!!!と叫びながら食べることになるので……
私はポン酢。
・ヴェポラップ
一生鼻詰まってるし、一生咳止まらん。ヴェポラップあって困ることない。
あとこれは本来の使用用途からそれているので自己責任ですが、なぜか虫刺されにめっちゃ効く。
万能の神。
ホテルでの過ごし方
オタクなので療養中は観たかったアニメや映画観るぞ〜! 小説も漫画も読むぞ〜!と思っていたが、まったく出来なかった。
なぜかと言えば、ブレインフォグが酷かったから。
いや、たぶんブレインフォグ……わかんないけど……
ブレインフォグの詳細はこちらのクリニックのページが解りやすいと思います。
https://osakamental.com/symptoms/23.html
簡単に言うと、脳を使おうと思うとうまく機能しない感があるみたいな感じ。
症状に個人差はあるし、主には後遺症として現れるみたいなので違うかもしれないが、私の場合は「視覚情報の処理ができない」だ。文字を読もうとしても、目が滑ってまともに内容が頭に入ってこない。アニメや映画などの動きが多すぎる動画に酔う(カメラワークのうるさいMVをみている感覚)感じが近い。ちなみにいまもあまり多すぎる視覚情報は処理できない。まじで日がな一日寝転がっていたら終わる。
そんな中でブレインフォグ中でも私が楽しめたコンテンツをご紹介。
・匿名ラジオ
いちばん聴いた本当にありがとう!! 匿名ラジオがなかったら療養中まったくの虚無だったと思う。
オタク各位には紹介するまでもないと思うが、WebライターのARuFaさんとダ・ヴィンチ・恐山さんによるWebラジオだ。あるある話とないない話をしている。Webラジオなのでもちろん画面をみている必要がないし、コーナーが別れているわけではないのでラジオを聴いている感覚より、喫茶店で隣の席に座っているふたりがしょうもない話をしているのを聴いている感覚に近い。ベッドで寝ながら目を閉じてニヤつきながら楽しめる。そしてむちゃくちゃ話が面白い。いちおう私がだいすきな回のリンク貼っておきます。
・わしゃがなTV
こちらもオタクには紹介するまでもないかもしれないが、声優の中村悠一さんとライターのマフィア梶田さんによるYouTubeチャンネル。
画面転換等が少ないのと、ふたりの声色が明確に違うので脳に負荷がかからない感じが強かった。ご飯食べてるときによく観ていました。あと大声で大はしゃぎみたいのがあまりない。私は普段であれば大声大はしゃぎ大絶叫大暴れ系コンテンツが大好きなんだけど、脳がついていかんのよ!! こちらもおすすめ回載せておきます。
・アニメ「ギャグ漫画日和」
君もある一定の年齢層のオタクならギャグ漫画日和の台詞を諳んじることが出来るだろう? 音だけ聴いていても脳でしっかりとアニメを再生できるコンテンツは強い。もうDNAに染み込んでいるんだよな……
* * *
そんな感じで、オタク的「ホテルに持っていったほうがいいもの」と「オタクがホテルで出来る暇つぶし」をまとめました。
あとなにか聞きたいことなどありましたらTwitterのDMとか、匿名箱ありますので、お気軽にどうぞ。
なんというか、陽性が解ってから数日はほんとうに周りに感染していないかが不安で泣いたりしていた。毎日職場や家族に体調不良者がいないかどうかを確認して安心しようとするが、まあまったく安心しないんですが。メンタル的にも、肉体的にも、私くらい症状が軽くてもいやになるくらいの思いをするので、かからないに越したことはないし、なにがしかこれから事態が好転してほしいなと思っている。
そしてなにより、医療従事者の方、地域の発熱相談センターの方、療養施設で働く方々、ほんとうにありがとうございました。皆様のおかげで、無事に日常に戻れます。
ご迷惑をおかけした身ではありますが、皆様の努力と献身がたくさんたくさん報われてほしいと思っています。
コロナワクチン接種おぼえがき
最後に観劇をしたのは2020年の年明け。
以来ライブもフェスもイベントもオフ会もぜんぶぜんぶリモート・配信。
オタクからこれ以上生きる意味を奪わんでくれ。
そんな矢先、弊社にも職域接種の波が!
「エッ!? 弊社ってそんな優良企業みたいな福利厚生があるんですか!? パワハラ・セクハラの温床なのに!?」と社内で50000デシベルで叫んでしまったが、こんなにありがたいことはない。
センキューファッキン弊社。
自分がした対策や、副反応などの経過などについてまとめておく。
誰かの役に立てばいいし、もし遠くない未来に同じようなことがあった時に自分が焦らないように。
基礎情報
・年齢/性別:25歳/女性
・体質:虚弱、胃弱、片頭痛持ち、生理重め
・平熱:36.5~37.3度程度
・アレルギー等:スギ花粉、調べてないけどたぶん牛乳とコーヒーもダメっぽい
・持病:特になし(貧血、気管支炎、ホルモンバランス異常等で通院歴有り)
・持薬:なし
・問診でチェックされたこと:迷走反射神経
・打ったワクチン:モデルナ
出た副反応症状
・発熱(37.5~38.5度)
・悪寒
・腕の痛み(1回目のみ)
・嘔吐
・不正出血(1回目のみ)
* * *
一回目接種
事前の準備は特にしなかった。まあいけるやろの気持ち。
当日も体調に異常はなし、打った時の痛みも全然なく、いままで打ってきた注射の中でいちばん痛くないと言っても過言ではない。
ただ迷走反射神経ぶっ倒れがいちばん気にしていたことだったので、水族館大水槽の映像をひたすら観て心を落ち着けていた。
私はこれがめちゃくちゃ効く。
緊張しているとき、怖いとき、うっかり意識が飛びそうなときは、水族館の映像を観るとなんでも大丈夫な気がしてくる。
でもこれはプラシーボとかジンクス的なものに近いので、各位自分にあった迷走反射神経への対処法をみつけてくれよな。
ちなみにおすすめの動画はこれ。
緊張で呼吸がおかしくなりながら待合室でずっとこれを観ていたし、問診中も膝に置いていたし係りの人に断って接種中も観させてもらっていた。
係りのお姉さんも慣れているのか「落ち着いたら声かけてね~」と打つのを少し待ってくれた。
人の優しさ。迷惑をかけてすまない、世界中の医療従事者の人たちありがとう。
15分の待機直後に体温を測ったら37.5度あった。
窓際の陽の当たる席でぼーっとしてたからなのか、実際熱が出てたのか解らんがそれ以外特になにもなかったのでそのまま帰った。
打ってから2時間ほどで車のハンドルを持っているのがしんどいほど腕がだるくなったが、気合で運転しきって晩御飯の買い出しを済ませた。
当日の夜から翌日の夜までずっと37.5度くらいの熱が続いたし、ちょっと寝られないくらいの腕の痛みにめそめそしたり、東京卍リベンジャーズのアニメ観たりしていたらぜーんぶ大丈夫になりましたとさ、めでたしめでたし。
* * *
二回目接種
前日までにした対策
・よく寝る
・疲れをためない
・ビタミン剤を一週間くらい前から飲む(飲もうと思ってなかったけど、どでかい口内炎が出来たので飲んでていた)
ビタミンとタンパク質とっておくといいってツイッターの叡智でみたけど、これがたとえデマであっても、ビタミンとタンパク質なんてなんぼとっても損にならないんだから、試しておいて損はないよな。
事前に準備したもの
・食糧(レンジごはん、漬け物、レトルトおかゆ、フリーズドライの豚汁、ゼリー系)
・飲み物(ポカリ500ml×6、冷たいお茶2L)
・解熱剤(カロナール、イブ)
・マウスウォッシュ
・氷枕
太字は特にあると助かったものです。
レトルトのおかゆとかあるといいかなと思ったけど、皿に出してラップしてチンするかつ洗い物もっていう工程がだるすぎた。
熱に浮かされた身体で出来るのはお湯そそぐことかレンチンまで。
同じ理由で歯を磨くのがだるすぎたので、マウスウォッシュは切らさないでおくといいです。
接種直後は一回目と特に変わった感じはなかったですね。一回目に比べると、打った腕のだるさは段違いに弱かった。
ただ接種から約12時間後の深夜に寒すぎて目が覚めた。この熱帯夜の中。
寒すぎて動けない、完全に熱が出ているのも解るが体温計をとるために起き上がるのがまず出来ない! 寒いエアコン止めたい! でもこの熱帯夜でエアコン切って寝るって死亡フラグすぎん!? ワクチン打って死ぬのも怖いが、熱出てるのにエアコン切って熱中症で死ぬ方がやだ! とぐるぐる考え気絶するようにまた寝た。
二日間37.5~38.5度程度の熱のアップダウンを繰り返して発熱は落ち着いた。結構長かったな。
食欲は普通にあるが、いかんせん食事の支度をするのが無理すぎてずっとレンチンごはんと豚汁と白菜の漬物食ってた。
質素倹約の武士か?
ただひとつ問題は、甘い物を身体が受け付けなかった。
甘みが気持ち悪くて、用意していたゼリーやポカリにほぼ手を付けられなかったの心残り。
そしてここからが本題。
熱が下がったその瞬間から、胃がすべての食べ物を受け付けなくなった。ゼリーすら胃に入れた瞬間に戻したので最悪だった。
何故か冷たいお茶は飲めたので、冷たいお茶と少量の塩をしゃぶっていた一日を過ごし、終わりです。
以上、当方のワクチン接種後のおぼえがきでした。
めっちゃ怖いのはさ、打ってから一週間以上経ついまだに突発的に嘔吐するし、今日はなぜか熱が37.5度出たことなんだよね。
父と酒と煉獄杏寿郎
この記事を書いている時点での興行収入は365億円。1年かよ。
映画史にも文化史にもきっと名を残す大作になるだろう、この一作。
私が観たのは2020年12月、公開から2か月後のことだった。
鬼滅の刃という作品のことはもちろん知っていた。
老若男女に人気で、親戚の子供も職場の上司もみんなこぞってアニメをみていた。
しかしなんとなく話は知っていても見たことも読んだこともなかった私が、『無限列車編 』をみようと思ったのは、このビッグウェーブに私が体力のあるうちに乗らなければ、次にまたこんなすさまじい勢いの作品の波がいつくるのか解らなかったからだ。
コロナ禍なんて感じさせないほどに毎日怒涛の勢いで興行収入、来場者数を伸ばす文字通り化け物級の作品。
十数年、数十年後にまで、この波を経験したかは生きてくる。
もうみえる、ジジババになったフォロワーたちと「あったねえ、鬼滅」「あったあった、わしゃ何回映画みたかわからんよ」「水の呼吸~ガハハ」という会話をする未来。
オタク老人ホームのレクリエーションタイムでハレ晴レ愉快と紅蓮華を歌うんだ。
そのフォロワージジババに混ざれないのは淋しい……!
意を決して、アニメ版を履修。
最初こそぴんと来なかったものの、私は生来「兄」属性に弱いので、那田蜘蛛山編ではもう「いろんな兄が選り取り見取りだ!!」としゃあしゃあと言っていた。
そして柱合会議を経て、満を持して『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」へ!!
いや大泣きなんだけど。
そんなわけある?
いやだってアニメ版みてたとき、そうでもなかったじゃん。
面白いけどハマるってほどでもないかな~みたいな。
自分の理解力がなさ過ぎて、錆兎の面を切ったと思ったら大岩を両断したくだりが解らなくてオヘヘヘとか言ってたじゃん。
まず夢の中で炭治郎が、花子と茂の姿をみて走り寄って泣くシーンで泣いた。はやい。
「わかるよたんじろぉ~~~~おまえだってまだ子供なんだよな~~~~。辛い修行に明け暮れたり、隊士たちの死を目の当たりにしながら任務こなしてきたけど、まだ子供なんだよな~~~~~~!!!!」の気持ち。
でも私は漫画を読んでいなかったので、その怒涛の展開についていくので必死だった。
美麗で崩れ知らずのバトルシーン、細やかな心理描写、圧倒的だ。
これが一大ムーブメント、歴代興収一位……
ちなみに初見の感想はふせったーにまとめたので、よかったらみてください。
殺し合いをするBL好きの視点から書いているのでめちゃくちゃ勝手です。
https://fusetter.com/tw/OZkBQa87#all
と、ここからが本題。
そこから私は寝る間を惜しんで、コミックスを読み漁った。
あの勢いはなにかにとりつかれているとしか思えなかった。
心臓と脳がずっとゆだっているのを感じながら私は「鬼滅の刃」を履修し終えた。
と、同時に、私の心を離さなかったのは「鬼滅の刃」という作品ではなかったことに気がついた。
もちろん作品全体がずっと面白い。
キャラクターも魅力的だし、テーマ性、バックボーン、どれも刺さる。でも違う。
それは、「無限列車編」でもなかった。
それは、「煉獄杏寿郎」、その人だった。
* * *
自分語りをしよう。
私は小学生のときに母を亡くした。病死だ。よくある。
2、3年の闘病生活を経て、母は冬の空へとあっけなく旅立っていった。
そのころの記憶はすでにあまりないし、なんだったら私はいまだに母を失ったという実感がない。
母がいないことは事象として理解していても、心に喪失感を感じたことがない。
(余談だけど、父母を亡くしている人にそれを話の流れで告白されたときに「あ、ごめんね」というのはやめた方がいいと思う。謝られる方がなんか申し訳なくなる。「あ、そうなん?」で済ませた方が絶対無難だ)
しかし、それはきっと私だけだ。
母は、気風が良くきっぱりした性格の才媛であった。
それはだれもが認めるところで、母が嫁いでくる以前から経営の思うようにいかなくなっていた祖父の起こした会社をその敏腕振りで支え、私が生まれたあとも、手のかかる私を厳しくそして豊かに育て、私の同級生であっても間違ったことをしたら叱りつけるような母だった。
ゆえに、母の喪失は誰にとっても大きかったように思う。
母の葬儀に参列した人は、私よりよほど泣き、私のしらない美しい母の素晴らしさを聞かせたがった。
そして誰よりも、その喪失に心を切り裂かれたのが父であった。
父の涙を初めて見たのは、母を看取った病室だ。
既に息をやめた母に寄り添って私と父は静かに泣いた。
父はその時、仕事柄ついぞ母が指輪をつけることのなかった左の薬指を優しくなでていたのを覚えている。
葬儀が終わって少しの間はよかった。
片親、しかも男手ひとつで私を育てようと奮闘する父は、慈しみ深い人だ。
慣れない家事を親戚の手を借りながらも私と父はこなして日々生活をしていた。
だが、ある日ぷっつりと、父の中の何かが切れてしまった。
父は会社をたたみ、酒に溺れるようになった。
私が学校から帰ってくると父が居間で力なく倒れ込んでいる日々。
いままでみたこともなかったワンカップのカラが床にたまり、私は朝にそれを隠すようにしてゴミ捨て場に持って行った。
路地にガラガラと響く、その父の逃避の証拠を、どうにか誰にも見つかりませんようにとゴミ捨て場の奥にねじ込む。
そういう日々だった。
父はたいてい、呻きながら眠っているか、胡乱な目で酒を舐めているかだったが、たまに、ごくたまに、立ち上がる時があった。
そういうときは大抵、なにかに苛立っていて、家の壁を蹴っている。
だから私の実家には壁の下にへんな布切れが貼ってあるところがいくつかある。
幸運だったのは父は私にほぼ暴力を振るわなかったことだ。
暴力を振るえるほど酒が抜けていることがなかったとも言えるが、父はいつも壁や床を蹴りつけるばかりだった。
しかし、だからといって、当時の私に「その拳が、足が、永久に自分に向くことはない」なんて確証はなかった。
半端に父に意識があるときは私は勉強机にカッターをおいて机に向かって静かにしていた。
なにかあったら、
なにかあったら、父を殺せるように。
自分の身を守るために、自分が死なないように、父を殺せるように。
日数から言えば、父が自失していた期間はそう長くない。
私に暴力を振るったのは一度だけ、それすらもはずみで手が当たってしまったようなものだ。
そうして蹲る私を見て、父はより深い苦悩に溺れ、謝りながら酒を喉に押し込めた。
それから少し経ち、父は数度の救急車での搬送と数日の入院を経て、酒を断った。
それから10年は軽くたったいまですら父は一滴たりとも身体に酒を入れていない。
私との関係もすこぶる良好だ。
しかしたかがほんの少しのあいだとはいえ、私にとってあの地獄はすさまじいものだった。
学校に行っている間は、父がそのまま死んでしまわないだろうかと不安になる。
そのくせ家にいる間は、自分が殺されるんじゃないか、父を殺さなければならないんじゃないかと考える。
そういう漠然として抽象的な死の気配が、あのころ家には立ち込めていた。
死の臭いは、腐乱臭などでも、線香の匂いなどでもない。
それは死後の静寂のにおいに他ならない。
あの独特の緊迫感と陰気な影が実態をともなって黒々と家を満たす感覚、酒と人の生きている臭い、眠る寸前まで枕元で握りしめていたカッターの柄が肌に食い込む痛み。
そういうものが死の匂いだ。
私はドラマチックに、王子様みたいに、そこから連れ出してくれる誰かを待っていた。
ずっとずっと待っていた。
果たしてそんな美しい物語めいた救済はなかった。
いつものように父は酒を呑み、その介抱の延長として緊急搬送があり、病院から帰ってくると父は憔悴しきった顔で私に頭を下げて謝った。
そして地獄が徐々に終わった。
なにに助けられたのかは解らない。
もちろん、手を貸してくれた学校の先生や親戚の力は偉大だ。
ただ私はいまだにあの時間をなんだったのか理解できずにいるし、あそこから私は救い出されたのかも解らずにいる。
きっと救われたのは父だけだ。
私は救ってほしかった。私を救ってほしかった。
* * *
この記事を書いている途中に私は無限列車への乗車回数が20回を超えた。
12回目あたりからまともに数えなくなったのでちょっとあやふやだが、たぶん20は超えた。
どうして私がこんなにもひとつの映画をみているかと言えばひとえに私が煉獄杏寿郎のあのセリフが聴きたいから、それだけなのだ。
そして千寿郎 お前は俺とは違う!
お前には兄がいる 兄は弟を信じている
どんな道を歩んでもお前は立派な人間になる!
燃えるような情熱を胸に
頑張ろう! 頑張って生きて行こう! 寂しくとも!
恥ずかし気もなく言えば、私は煉獄杏寿郎のような闊達で人思いな兄が欲しかったしその兄にこう言ってほしかった。
もっと言えば、千寿郎くんの手を引っ張って兄上にはあの地獄から連れ出してほしかったけど、現実問題それも難しいんでしょうね……
ともかく私は、ともにあの地獄を歩んでくれる人がいてほしかった。
だから私は映画を何度でも観るし、煉獄のその生きざまをもっとみたいと思った。
この記事、結局何が言いたかったかというと、
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』がすごかったという話ではなくて、それを通して10年以上越しにようやっと自分の人生の汚点であると思っていた日々に向きなおったよという日記だ。
私は父がそういう風になっていた時期のことを誰にも話したことがなかった。
けっこうあけすけに何でも言うタイプの人間だと自分のことを思っているが、このことは本当に誰にも言えなかった。
それを今こうして世界中どこからでもアクセスできる媒体で発信できるようになったんだからすごい。
あのときは救済してもらえなかったけど、2020年になってようやっと十数年越しに自分を救ってもらっている。
そういう意味で『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』に頭が上がらない思いだし、この作品(原作もアニメも先生も、制作にかかわったすべての人が)が永劫凄まじく輝かしい日の光のように暖かに愛されることを祈ってやまない。
おまえ、生きててよかったな。
救いってのはいつ訪れるか解らないものだな。
ちなみに私が無限列車初乗車してから気が狂ったように感想や解釈をしている様子はモーメントにまとめてあるので、
気の狂ったオタク語りが読みたかった方はそちらをどうぞ。
https://twitter.com/i/events/1370676690851045377?s=20
https://twitter.com/i/events/1358270907798593537?s=20
「おにいちゃん」という神様
※ 以下8割、嘘を書いてあります
ひとりっこです。
甘やかされて育ちました。
ホールケーキのチョコプレートはいつだって私のものだし、自室というものが幼い頃からありました。
私の「兄」のはなしをしようと思います。
兄は私の親族のうちのひとりで、実兄ではありません。
便宜上「兄」と呼びます。
兄は私とひとまわり近く年が違ったので、幼い頃の私にはあまりみたことのない「大人の若いひと」でした。
* * *
私と違って頭もよく、運動も出来て、快活な兄は、その底なしのコミュニケーション能力がむしろ欠点ともいえるような人で、おもしろいことは積極的に体験しようと動き、どんな人とも区別なく友だちが多い人だったように思う。
数学の難しい問題を塾にいっしょに通う同級生たちとゲラゲラ笑いながら解いていたかと思えば、学校の教員も手を焼くような不良と川辺で花火をしてぼや騒ぎをおこしたり。
私は人見知りが激しくおとなしい子供だったが、兄はあうたびいつも私をだっこしたついでに宙に放り投げて逆さにキャッチし左右に振り回すという遊びをしていた。
私の母は「遊んでもらってよかったわね」と私に言ったが、いま考えてもあれは兄が私で遊んでいたのだろう。
兄との思い出で私がよく覚えているのは兄が地元を離れて進学し、夏休みに帰省したときのことだ。
地元の夏祭りに兄は私を連れて行ってくれた。
いま考えれば兄は私の母などに「お給料」をもらって私の子守というアルバイトをしていたんだと思うが、私はあこがれの兄に連れられて夏祭りに行くというのが楽しみで仕方なく、仕立ててもらった浴衣を窮屈だと言うこともなかった。
兄に手を引かれ、いつもの何倍もの人であふれかえる道を歩くとき、私は気恥ずかしさと誇らしさで胸がいっぱいだった。
誰がみてもかっこよくて世界でいちばん素敵な「おにいちゃん」だと思っていたからだ。
私はあれがほしいとあまり言わない子どもだった。
なにかをねだるのは恥ずべきことだと教えられたし、なにかをねだって呆れられるのが怖かったからだ。
兄に夏祭りに連れて行ってもらっても、私はなにもほしがらなかった。
兄にとっては面倒な子どもだったことだろう。
むっつりとした顔で下駄をカラカラ鳴らすだけの子どもは。
兄は私にじゃがバタを買ってくれた。
食べたこともなかったじゃがバタは、兄が買ってくれたというだけでなんだかすごく特別でトレンド感のある高級なものに感じた。
買いたてのじゃがバタを口の中に入れて、熱がって涙を流す私を兄はお腹を抱えて笑っていた。
私は兄が笑ってくれたことがうれしくて、舌が火傷していてもそんなことは関係なかった。
帰り道に私が唯一ほしがった、クリスタルにレーザーで天使が彫ってあるネックレスがいまでも引き出しにしまってある。
ペンダントトップを繋ぐ金具にボタン電池がはまっていて、しっかり留めると青いライトがついて天使が浮き上がってくるネックレス。
いまでも引き出しに入っている。もう20年は経つというのにいまだに青いライトは変わらず灯る。
ここ最近は、あのライトが点かなくなってしまっているんじゃないかと怖くて点けていないけれど。
兄がくれたものはいまでも記憶の中できらきらしている。
ピンク色のプーさんのぬいぐるみ、ロンドンで買ってきてくれた近衛兵の服を着たテディベア。クリスマスのボールオーナメントに入ったリンドール。
きっと兄にとってはどれもがちっぽけなものかもしれない。
歳の離れた親戚の子ども、たまにからかっただけの。
藪においていかれたこと、兄にひどいメールを送ったこと、兄の結婚式で体調を崩したこと。
捨てたい思い出もたくさんある。
兄のようにピアスをあけたいと言った私に「高校卒業したらあけてやろっか」といった兄。
覚えていないだろうけど、私は高校の卒業式のその日まで、兄がこの耳に先の見えるような風通しのいい穴をあけてくれると信じていた。
結局その穴は自分であけた。何も変わることはなかった。
それでも兄が私のなかの何かをつくりあげて、何かの指標で、何かの支えだ。
きっとこれは変わらない。
身も蓋もない話をすれば、私は兄にクソデカ感情をこじらせている。
もはや年に数回会話をすればいい方である兄に対して。
兄の抱える病が兄を蝕んでも、つらい夜に私では支えにならない。
今際の際に私を思い出すこともないだろう。
そうであってほしい。
神様は信ずる者に特別な感情をもたない。
私は幼少期の思い出をそのまま神様にした。
それはたとえ、神様であるおにいちゃんにもとめられないのだ。
どうかおにいちゃん、永遠に仕合せにいてください。素敵な奥さんとかわいいお子さんと。
私にはおにいちゃんがたわむれに与えてくれた愛情の記憶があるので、たぶんへいきです。
※ 以下8割、嘘でお届けしました